眉村卓氏の訃報を見て、伝説のクソゲー「時空の旅人」を思い出しました。

ゲーム

はじめに

2019年11月3日、「ねらわれた学園」「なぞの転校生」などで知られる、作家の眉村卓氏が亡くなられました。
筒井康隆氏や星新一氏と同時代の方で、いわゆるジュブナイル小説の先駆者とも言える作家だったと思います。
ご冥福をお祈りします。
眉村卓氏の作品は先述した2作と晩年に書かれた「僕と妻の1778の物語」が有名です。
特に「ねらわれた学園」は何度もリメイクされている名作です。
私は薬師丸ひろ子主演の映画と、村田和美(元アイドル、2004年に結婚して引退)が演じていたバージョンを見た記憶があります。
話はあまり覚えていませんが……

「時空の旅人」について

眉村卓氏にはもうひとつ有名な作品があります。
角川からアニメ映画化もされた「時空の旅人」という作品です。
「ときのたびびと」と読みます。
元は「とらえられたスクールバス」という作品でしたが、映画化に伴い「時空の旅人」と改題されたそうです(Wikipediaを参照しました)。
ストーリーについて簡単に解説すると、未来からタイムパトロールのような存在に追われ、時間跳躍装置を使って、現代(1986年)に逃げてきたアギノ・ジロという少年が、偶然その場に居合わせた高校生の主人公、早坂哲子ほか数人の生徒・教師を巻き込み、太平洋戦時下の日本や関ケ原の戦いの頃、本能寺の変直前の戦国時代などにタイムスリップしていく話です。
アギノ・ジロを追う存在として、クタジマ・トシトという未来人がおり、実は追っているように見せて歴史の改変を企んでいるという設定になっています。
さらにはクタジマ・トシトを追うセドウド・ジンというタイムパトロールの職員がおり、戦国時代で忍者などに変装して潜伏しています。
主人公たちは織田信長や森蘭丸らと仲良くなるのですが、中には本能寺の変の話を聞いて、阻止しようとする人物が現れたりして、話はいろいろと複雑になっていきます。
最後にどうなったのか……

実ははっきり覚えておりません(苦笑)

映画はCMでしか見た覚えがないです。
おそらく見ていないと思います。
絵柄が綺麗だなと思った記憶があります。
原作は友人に借りて読んだ記憶があるのですが、分厚くて、全2巻か3巻かの分冊だったので、途中で断念したのではないかな……というところです。
まあ、興味がある人は調べてみてください。
ちなみにこの作品上での本能寺の変の動機は「朝廷の扱いをめぐる信長と光秀の対立」という内容でした。
当時としては斬新な説だったかもしれません。

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ゲーム版「時空の旅人」

ずいぶんと前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本題です(笑)
実はこの作品、ファミコンでゲーム化されています。
コトブキシステム(別名ケムコ)というメーカーから、映画公開の年(1986年)に発売されています。
映画との相乗効果を狙ったのでしょうね。
私は当時「ファミリーコンピュータマガジン(略称ファミマガ)」の愛読者で、開発中の画面を何度か見ていました。
本能寺の変の場面に直面している主人公たちの姿が映された画面写真を見た覚えがあります。
パッケージには当時の角川映画の画面が印刷されていて、美人の主人公が大きく描かれていました。
それもあって、つい買ってしまったのですが……

しかし、実際発売されたゲームにはそんな場面がひとつもありませんでした。

美人のヒロインなどパッケージ上にしか出てきません。
ゲームでは主人公がクタジマ・トシトに変更されていて、日本史上の有名人、信長、秀吉、家康、光成といった人物の質問に対し、「はい」か「いいえ」で答えていくという内容になっていました。
回答の仕方によって、歴史のテーマが変わるというシステムになっていて、「力の歴史」「食の歴史」といった方向に進んでいくというマルチエンディングになっていました(Wikipediaによると、5パターンの歴史があったそうです)。
例えば、「食の歴史」だと、関ヶ原の戦いの前に家康と三成が「雑煮はすまし汁がいいか味噌汁がいいか」という議論で揉めているところに主人公が居合わせて、ふたりの質問に回答していく形になります。
うまく回答すると、次の時代に飛んでいき、最終的には未来世界がハッピーになるという終わり方をするのですが、回答が相手の気に障ると即座に斬り殺されて、ゲームオーバーという厳しいゲームでもありました。
他にも主人公がタイムマシーンに乗ろうとしますが、なぜか少し変則的な動きをして降りてくるので、うまく乗れないことがあり、それによってゲームオーバーになる理不尽さもありました。

パッケージにだまされた!

しばらくプレイしてみましたが、そういう感想が第一に浮かびました。
それと、雑誌の開発中画面にもだまされたなと。
開発中の画面と実際のゲームが似ても似つかないゲームといえば、これとエニックスの「プラジエータ」が双璧ではないかと思います。
コトブキシステムというメーカーは「スパイVSスパイ」という傑作を作っている反面、これはどうなだろう……というゲームを作っているメーカーでもありました。
当たり外れが激しいメーカーでしたね。
このゲームの発売日を調べてみると、1986年の12月26日でした。
アニメ映画の公開が同年の12月20日でした。
つまり、映画とのメディアミックス効果と、クリスマス商戦に乗っかろうと開発を急いだが、間に合いそうになかったので、内容を大幅に改変して、無理矢理間に合わせたのではないかと推測します。

しかし、今改めて考えてみると、後にスーパーファミコンやプレステで「弟切草」というゲームを初め、サウンドノベルというゲームが流行しますが、それの走りと言える作品だったのかもしれません。
そういう意味では、ジュブナイル小説の先駆者であった眉村卓氏の精神を受け継いでいるのかもしれませんね。
当時はクソゲーとしか思えませんでしたけれど(笑)
図書館で「時空の旅人」の原作を探して、読み直してみようかなと思いました。


You Tubeに動画があったので貼り付けておきます。

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