同点に追いつかれた日本。
なんと、若林退場から5分後のことでした。
さすがは森崎、期待を裏切りません。
しかし、これでも、中西やミシェル山田より上のはずなんですよね……
とはいえ、森崎は一歩も動けなかったわけではなく、コースに飛び込んだ体勢にはなっていました。
多少は成長しているということでしょうか。
「若林に対する想いは一旦捨てる」と語るシュナイダー。
しかし、非情には徹しきれないのか、目からはわずかにこぼれるものが。
もしかすると、シュナイダーは若林の件がトラウマになり、この試合中、再び同じ状況が訪れたとき、シュートが撃てなくなる展開があるかもしれませんね。
落胆する日本に対し、歓喜のドイツイレブン。
特にミューラーは大喜びで「次は逆転だ!」と叫びます。
日本マスコミ陣は「サッカーにおいて2点リードはセーフティリードではない」とナトゥレーザと同じことを言います。
そして、追いついた側の方が圧倒的に有利になるとも。
「すまん」と皆に謝る森崎。
しかしながら、誰も彼を責めません。
というより、森崎が投入された時点で誰もがこうなるのをわかっていたからではないでしょうか。
そもそも、キーパーが森崎なんだから、簡単にシュートを撃たせてはいけませんよね。
「この失点はみんなの失点だ」と、翼がコメントし、士気を高めます。
意気上がる日本。
ドイツ側は当然、反撃に気をつけるぞと気を引き締めます。
日本ベンチでは吉良監督が暗い顔をしています。
「若島津をFW起用したら怪我をさせてしまい、交代枠を使い切ってしまった。そうでなければ、次藤を投入して守備を堅めることができたのに」という趣旨でした。
個人的には、若島津の怪我は仕方がないと思いますが、曽我が退場したときに、次藤ではなく、石崎を投入したほうが失敗だったのではないかなと思いました。
まあ、石崎は翼と岬の必殺技につながるクロスを上げましたし、三杉も心臓病フラグもあったので仕方がない面もありますが。
若島津もまた悔しそうな表情です。
しかも、「足を怪我したものの、GKならできるのに」という主旨の発言をしています。
これでスペイン戦での先発GKは決定ですかね。
同時にミカエルに虐殺されることも。
しかし、ジュニアユース時代を思い出す限り、彼でもシュナイダーのシュートが防げたでしょうか?
当時はそれほど力の差を感じましたが。
日本のキックから試合再開。
あくまで点を取りに行く日本。
キーパーが森崎ですから、点を取りに行くしかありません。
黄金コンビが中央突破をしかけます。
数人を細かいパスで抜きましたが、シュナイダーが岬を潰します。
なんとか、ボールは翼がキープするものの、そこにはカルツが。
翼の選択は1対1の勝負。
しかし、怪我をしているはずなのにカルツはしぶとく、翼の動きについていきます。
抜けないものの、視野は広かった翼。
カルツを引きつけて、ヒールパス。
そこに走り込んでいたのが日向でした。
どの程度の距離かはっきりしませんが、少なくともペナルティエリアの外から日向は「これが本家の雷獣シュートだ!」と豪快な一撃。
このシュートは日本から見て、右サイドに撃ち込まれていました。
つまり、ミューラーは痛めている左手を突き出さないといけないわけで、さすがは日向、試合では非情です。
とはいえ、痛みをこらえながらもミューラーは左手一本でこのシュートをパンチング。
コンクリートの壁も凹ます日向のキック力ですが、距離があったからパンチングで防げたのでしょうか。
もはやシュート力のレベルがわかりません。
こぼれたボールは左サイドのマックスがキープ。
そうです、あの石崎に不完全なヒールリフトで抜かれたマックスです。
左サイドをドリブルで上がっていくマックス。
その前に因縁の相手、石崎が立ち向かいます。
パスを指示するカルツですが、マックスにも意地があります。
なんと、股抜きドリブルで石崎をあっさりとかわします。
そのまま、ドリブルで日本陣内深くまで入りこみ、センタリング。
まるでジュニアユース決勝で岬が見せた決勝点につながるプレイのようです。
クロスの先にはまたしてもマーガスが。
直接シュートか、それともまた落としてシュナイダーにパスか。
今度は早田ではなく、三杉と井川がマークについているようですが、どうなるでしょうか。
マーガスのシュートなら、森崎が防ぐこともありそうですが……
この展開って、現実世界のワールドカップで日本が2-0からベルギーに高速カウンターで負けた流れにそっくりですよね。
作者は影響を受けたのでしょうか。
このあとの流れはどうなるのでしょうか。
ミューラーの左手はどこまでもつのか、三杉の心臓は!?
ますます目が離せなくなってきました。
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