血に染まった若林の帽子を見つめる森崎。
守備位置の指示を出すなど気合十分。
守備陣も森崎の実力をわかっているだけに、「肩の力を抜いていこう」などと声をかけて、いい雰囲気です。
その森崎のゴールキックから試合再開。
カウンターを防ぐためにサイドにキックするという定石通りのキックを見せます。
しかし、成長した森崎の姿を見せられたかと思ったのですが、ボールはこのスタジアム独特の浜風に流され、サイドラインを割ります。
なんとなく、暗雲の漂う最初のプレイです。
それをカルツが見逃すわけがなく、あのキーパーはこのスタジアムのことをわかってないなと判断。
早めのリスタートからボールをもらいます。
スタジアムのこと以前に、森崎の実力も見抜いていたカルツ。
相手が若林でなければ、この距離でも決められるぞ、とタイガーボランにパス。
タイガーボランの雷獣シュートが再度放たれます。
しかし、ここは井川が気迫のヘディングでこのシュートを弾き飛ばします。
強烈なシュートだと思うのですが、頭は大丈夫なんでしょうか……
森崎を盛り立てる井川のプレイでしたが、こぼれ球はゲーテが拾い、再びカルツへ。
「ここはチャンスだ、焦らなければ決められる!」とハリネズミドリブルの体制に。
それに対し、日本は黄金コンビが向かいますが、実はドリブルと見せかけてふたりをひきつけるカルツの作戦。
ふたりを充分引きつけてから横にいた”天才”シェスターにパス。
カルツ、冷静です。
天才シェスターはシュナイダーの動きを確認。
しかし、シュナイダーには二人のマークがついています。
それならば……と、シュナイダーにパスをすると見せかけ、「高さ欧州一」を誇るマーガスへと正確なパス。
早田が競り合いに行きますが、マーガスに勝てるわけがなく、ヘディングでボールを落とされます。
そこにいたのは、マークをすばやく外したシュナイダー。
ジャンピングファイヤーボレーシュートが見開き2ページで炸裂。
これが決まって、ドイツ1点を返します。
若林退場からわずか3分の出来事でした。
しかも、ドイツが得意とするパターンでの得点。
若林がいれば防いでいた……というところでしょうか。
「若林さん、すいません……」と嘆く森崎。
いいんだよ、優しい読者の皆様は誰も君が防げるなんて思っていないから。
しかし、日向は「やはり若林がいないと防げないのか……」と冷徹なセリフをつぶやきます。
ですが、昔の森崎なら一歩も動けないか、吹き飛ばされているところですが、一応、飛びついていたところを見ると、彼も成長しているのではないでしょうか。
場面は変わり、救急車で運ばれる若林。
見上さんが付き添っていますが、まだ出血は止まらず、危険な状態のようです。
救急車をタクシーで追うのは若林のホストファミリー。
心配そうにあとを追いますが、ラジオでゴールが決まったことを知るのでした。
決めたのはもちろんシュナイダー。
ペナルティエリア外からのファイヤーショットが見事に決まったようです。
何分後のことかわかりませんが、ドイツあっという間に同点に追いつきます。
気合充分だった森崎でしたが、やはり作者は甘くないようで、全く見せ場がありませんでした。
たぶん、最後くらいにファインプレーが見られるのかもしれませんが、撃てば入るという今の状態で、日本はこのあとどういう戦術で戦うのでしょうか。
ベンチにいる若島津はどう思っているのでしょう?
歯がゆい思いをしているのか、俺じゃなくて良かったと思っているのか(笑)
シュナイダーはハットトリックを決めるでしょうか。
しかし、そうなるとミューラーがまたしても大量失点となるわけで、このあと日本は全員で守備を固めてカウンター狙いという感じでしょうか。
最後は新田がこぼれ球を決めて試合終了と、とりあえず予想。
シュナイダーはどうせなら若林から1点取って欲しかったですが、面白い展開にはなってきたように思います。
次回に期待しましょう。
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