第6話「翼流サッカー」あらすじ・ネタバレあり
雷獣ドライブシュートを決めたミカエルに対して、場内は大ミカエルコール。
一方、翼は呆然とピッチに尻もちをついています。
「翼が二回連続同じ相手に一対一で完膚なきまでに敗れ去った」
「こんなこと今まであったか?」
早田、松山、日向らがそのようなセリフ。
「長い付き合いだけど、俺の記憶にはねえよ」
「翼のショックは相当でかいぞ」
とは、翼最古の友人石崎。
三杉にやられているような気もしますが、あれは弥生の余計なひとことがあったからということでノーカウントですかね?
ディアスに抜かれていたりしますが、あれは一対一とは言えないと考えるべきでしょうか。
「完膚なきまで」となると確かにないかもしれません。
一方、ミカエルは脚から出血したようで、かすり傷と本人は言うものの、止血のためピッチから一旦出るよう命じられます。
一時的に10人となるスペイン。
ブルーノやグランディオス、ヴェイロンらしきメンバー(名前が書かれていないので判別困難)が、日本の猛反撃を警戒します。
「ミカエルが必死で決めた同点ゴールを無駄にするわけにはいかない」
とは、ラファエルの発言。
「あいつがいない間に失点してはなるものか」
「ミカエルが戻るまで絶対ゴールを守り切るぞ」
と誰が言ったかわからない発言が続きました。
翼はといえば、まだピッチにへたり込んだままでした。
心配で様子を見に集まる日本イレブン。
「ごめん、みんな。甘さを捨てると言ったのに俺はミカエルを抑えられなかった」
と、珍しく落ち込んだ表情。
それに対し「バカ野郎がー!」と叫んだのは石崎。
「いちいちそんなこと気にしてんじゃねえよ!」
「やられたらやり返すのがお前のサッカーだろうが!」
さすが多くのストライカーたちに抜かれ続け、「日本の弱点」とまで言われた男だけに説得力があります。
「そうだぜ翼、少しは俺たちを信用しろや」
「サッカーは一対一でやるもんじゃないだろ」
「ボクもそう思うよ」
とは、それぞれ日向、松山、岬のセリフ。
まるで三杉と対戦していたときのように落ち込んでいた表情の翼でしたが、この発言に納得します。
「そうだね」と立ち上がり、「まだ同点に追いつかれただけだ」「残り15分、ここからが本当の勝負だ!」と気合いを入れます。
「サッカーは一対一でやるもんじゃない」
このことに後半残り15分まで気づかないのもどうかと思いますが、そこは突っ込まないでおきましょう。
試合再開。
ミカエルはピッチ外。
日本は攻撃体制、スペインは当然守りの体制。
治療を受けているミカエルですが、思ったより傷が深いとのこと。
しかし、「絶対にピッチからおりない、必ず逆転ゴールを決める」と発言。
テープでぐるぐる巻きにしてほしいと指示を出します。
フィールド上の翼は吹っ切れたのかと思いきや、まだ考えていました。
「どうして、一対一に勝てないのか」
「ロベルトと繰り返して来た一対一、立花兄弟にも協力してもらったのに」
そんな迷う翼の元にパスが。
しかし、ボールを受けた翼は冷や汗をかいた状態で動きません。
疲れ? ケガ? メンタル?
治療中のミカエルをチラリと見た翼は、キーパー若嶋津にバックパス。
どういうことか?と困惑するスペインチーム。
しかし、日本のイレブンたちはわかっていました。
「しょうがねえな」
「うちの大将はやっぱり嫌みたいだぜ」
「ミカエルがいない間に勝ち越しゴールをあげても意味がないと思っているんだ」
「そんな点はどうやらうれしくないらしい」
「キャプテンがそういうマインドなら俺たちは従うしかしないよな」
「仕方ねえ、俺たちもミカエルが戻るまで休憩だ」
とは、翼のことをよく知る日本イレブンたちのセリフ。
翼はケガでも疲れでも、メンタルをやられたわけでもなく、やはりミカエルとの勝負にこだわりたいのでした。
結果、自陣でボールを回す日本。
ミカエルも驚いています。
それを見ていたリバウールは「甘いな、日本」と碇ゲンドウのようなポーズでまずはひとこと。
「ブラジル流のサッカーではありえないことだ。相手のミスにはつけ込み、マリーシアを使ってでも、どんな手を使ってでも勝つのがブラジル流だ」
さすが、勝負どころでヒジ打ちをする人物だけありますね。
「こんな甘っちょろいサッカーが日本流なのか?」
と、ロベルトに尋ねるリバウール。
それに対して、ロベルトは「どうだろうな」と保険をかけた上で「ライバルを倒して勝たねば意味がないと考える……これが『翼流のサッカー』なんだろう」と話します。
その発言に納得しながらもリバウールは「こんな甘っちょろいサッカーをしているようでは、俺たちの決勝の相手はスペインになるかもな」と吐き捨てます。
これは何かの伏線でしょうか?
決勝はマリーシアの応酬になったりして……
そんな中、ミカエルの治療が終わり、再びピッチへ。
攻めて来ない日本に驚いたとスペインイレブン。
「でも、ここからが最後の勝負ですね」とミカエル。
日本側も日向、松山が「しばらく休憩できたし、ここからガンガンいくぜ」とのこと。
残り時間が何分あるのかわかりませんが、日本対スペインの準決勝は4-4のまま最終局面を迎えます。
第6話、個人的感想
翼のミカエル離脱中は攻めないという姿勢については、綺麗事のように見えますし、現実の試合でこんなことをしたらSNS上が大荒れになると思いますが、漫画だからいいと思います。
もしかすると、寛容さがない殺伐とした時代に対する高橋先生からのメッセージかもしれません。
ちょうど開催中のパリオリンピックは、疑惑の判定などで荒れていますしね。
スペイン戦の途中、ロベルトが翼に甘さを捨てろと言って指導していたのを回想するシーンがありましたが、あれはこのシーンの伏線だったのでしょうか?
翼とミカエルの一対一、特にミカエルの変態技の数々に少々食傷気味だったので、チームプレイが問われる展開になるのは良いことかと思います。
できれば、脇役陣にも活躍してもらいたいものです。
しばらく使われていないハイスピードなんちゃらで決着するようなことがありませんように……
ミカエルのケガがどの程度なのかも気になるところではあります。
ミカエルがケガをしていたから勝てた……なんて終わり方をしたら嫌だなと。
個人的にはなんらかのラフプレーが発生した際、ミカエルがサウールを失明させたときのことを思い出し、悪魔モードが解けると予想しているのですが、いまだにその気配はありませんね。
まあ、ありがたいことに週刊連載ですから、次の火曜日には続きが読めます。
どういう話になるか、次回を楽しみに待ちましょうか。
公式サイト↓
考えてみれば、毎回、ネタバレと断っていますが、無料で読めるのだから、未読の方の心配なんかしなくていいですね(笑)
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