今月のキャプテン翼 8/4 反動蹴速迅…ファイヤー炸裂

キャプテン翼ライジングサン
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第109話 夢VS夢

前回、側転からのミラクルシュートを決めたカルツ。
アバラを痛めているだけに、周囲から心配の声がかかりますが、まだまだ限界突破していくと立ち上がります。
1点返したドイツは意気揚々。
というより、まるでドイツが主人公チームのような扱いです。
カラーで描かれた扉絵も、ドイツイレブンの姿でした。

一方、ドイツのゲルマン魂に唖然とする日本イレブン。
「受け身に回ったら負けるぞ」と皆に声をかける翼。
「この試合は夢と夢のつぶしあいだ」とも語ります。
かつて「サッカーは俺の夢だ!」と叫んでいた翼を少し思い出しました。
翼の声で日本も気合を入れ直します。
後半戦に向けて、フィールドへ散っていきます。

ドイツはというと陰のキャプテンとでも言うべきカルツが再び語ります。
かつてはメキシコオリンピックの銅メダルくらいしか実績のない日本だったが、翼と若林の登場によって変わったと。
彼らが南米とドイツから優れたところを吸収して強豪になったと。
それをサッカー伝統国であるドイツも認めようということでした。
タイガーボランに至っては、「俺は日向小次郎の真似をすでにしている」と語ります。
どうやら彼は日向のように重いボールを使って特訓していたようです。
彼らの言葉を聞いたシュナイダーが、「この際プライドはかなぐり捨てて、どんなことをしても勝とう」とまとめます。
まだ2点のビハインドがあるドイツですが、彼らもまた気合を入れ直し、フィールドへ散ります。

まずはパスを回す日本。
ドイツがプレスをかけますが、ボールは日向へ。
直線的ドリブルでふたりを弾き飛ばします。
そこに現れたのはタイガーボラン。
パワー対決なら負けないと日向に挑み、また日向もこれを受けます。
両者の激突は互角。
ボールが真上に上がります。
その動きを読んでいたのが翼。
ドリブルに入りますが、ミューラーが怪我をしているだけに、ゴールが見えたらシュートを放つ心づもりでした。
この翼に向かったのが、仕事師カルツ。
流れをしっかりと読んでいました。
「若林くんがシュナイダーとともに最もすごいという男、カルツ。ここは俺も真っ向勝負だ」と翼の心の声。
カルツはこの試合で最も株の上がった選手ではないでしょうか。
翼のフェイントに対して、直角ディフェンスで対応、さらにチョコマカディフェンスも披露します。
「なにィ!俺の技が真似された!」と驚く葵。
彼もまた真似されるような存在に昇格しましたね。
カルツの技はこのふたつだけではありませんでした。
最後はリバウール張りのサブマリンディフェンス!
なんと翼からボールを奪います。
「マネ師!カルツ!」なんて書かれていましたが、とりあえずボール奪取です。

第110話 ただ勝利のために…!!

カルツが奪ったボールはシェスターに。
素早くシェスターはバックパス。
ボールはシュナイダーに渡りますが、シュナイダーがいたのはなんと自軍ゴール前でした。
「なぜシュナイダーがあの位置に!」と唖然とする日本ディフェンス陣。
マークしてなかったのかよ……と思いながらも、意表を突くプレイではありました。
シュナイダー曰く「ここまで後ろにいれば2人がかりのマークに合うこともないからな」とのこと。
それに対し、「なにィ!」と反応する松山と葵。
何語で一体会話しているのでしょうか?
シュナイダーの指示でタイガーボランとマイヤーの長身コンビが前に上がります。
DFが上がるプレイに日本はあっけにとられます。
前線にボールを蹴るシュナイダー。
なんとドイツの戦法は日本に勝る高さを生かしたヘディングで前線までつなぐプレイでした。
かつて、オーストラリア代表が使ったあのプレイです。
順調に日本陣内にボールをつなぐドイツチーム。
対応したのはジャンプ力には自信のある日向でした。
再びタイガーボランと、今度はヘディングで対決。
ここでも互角でした。
こぼれるボールに走り込むのはまたもやカルツ。
さすがの勝負勘です。

シュート体勢に入るカルツ。
「ならばシュートブロックだ」と応じる日向。
しかし、日向の前にタイガーボランが強引に身体を入れます。
おかまいなしにシュートを放ったカルツ。
そのシュートをなんとタイガーボランが雷獣シュートで撃ち返します。
伏せてシュートを避けるカルツ。
後ろにいたのは、やはりこの男シュナイダー!
いつの間にか前線まで走り込んでいました。
シュナイダーの黄金の右脚が一閃!
なんと「反動蹴速迅…ファイヤー!」ということです。
「…」の表記が若き皇帝の一瞬の迷いを感じさせてくれました。
龍が現れたこのシュート。
DFのいないコースを突いているので防げるのは森崎のみ。
かつてなら、一歩も動けなかったはずですが、今の森崎は覚醒中です。
「シュートは見えないけれど、身体のどこかに当たれー! ボールはトモダチ怖くない!」
と、かつて立花兄弟のツインシュートを防いだときと同じ戦法で、身体を投げ出します。
森崎の努力は実り、肩口にシュートは当たりましたが、さすがの威力に森崎では太刀打ち出来ません。
強烈なシュートは森崎を吹き飛ばし、ゴールに吸い込まれました。
延長後半6分、ドイツはさらに1点を返し、6-5の1点差に迫りました。
「ミュンヘンのチームメイト肖俊光の技をパクらせてもらったぜ」とつぶやくシュナイダーでした。
ですが、かつて若林相手にレヴィンと肖を伴い、同じ技を使ってましたよね……
ファイヤーショットってバリエーションの多いシュートですが、どうしてネオファイヤーだけ、いまだに登場しないのやら……
そういえば、揺れるミドルなんて技もありましたが、いつの間にか消えましたね。

時間がもったいないドイツは、リスタートを急がせようとしますが、日本にアクシデントが。
現在の日本の守護神、森崎が肩を負傷し動けません。
「神様はどれだけ俺たち日本に試練を与えるんだ」と嘆くベンチメンバー。
本当に神様(作者)はどう考えているのでしょうね……?

第111話 前へ――!!

「日本6人目の負傷者」と書かれていました。
そんなにいたかなと数えてみると……若林、若島津、曽我、井川、三杉(?)、森崎……現在プレイ中の三杉を含めるのはどうかとは思いましたが、確かに6人目です。
とりあえず、治療を受ける森崎。
「レフェリー、時計を止めて、しっかり時間を確保してくださいよ」とゲーテとシェスターが主審に絡んでいます。
その間、翼がチームメイトに「俺がボールを奪われたからだ、ごめん」と謝罪します。
「気にするな、おまえだって人間だ。すべてがうまくいくわけない」と日向。
「だから、サッカーは奥が深くて面白い」とも語ります。
「たまにはいいこと言うじゃないか」とツッコミを入れる石崎。
「さすが副キャプテン日向小次郎だ」とも。
「このチームに副キャプテンなんて決めていたか?」と驚く日向。
「いや、おまえの言動を見て、今、俺が決めたんだ」と石崎。
和やかな会話でしたが、私はかつて翼へ握手を求めようとしたシェスターの姿を思い出しました。
そのときのキャプテンは松山だったのですが、シェスターは翼こそがキャプテンだと見ていたのですね……
これについて、松山は根に持っていないようですが……
「こんなときに余裕があるね、石崎くん」と岬。
石崎は「こんなときこそ普段どおりのプレイを心がけた方がいいんだ。ガチガチに緊張してはならない」という主旨の発言をします。
実体験から語る石崎に皆が納得します。
そんな中、森崎の治療が終わりました。
ずれた関節の位置を元に戻し、その上からテーピングもしてもらったそうです。
関節をずらすほどのシュートって、凄まじいですね。
まあ、コンクリートの壁に穴を開けるシュートを撃つ選手だらけの世界ですからねえ……
とりあえず、日本最後の守護神森崎の復帰です。

一方、「あと1点だ」と語るドイツイレブン。
ミューラーが語るには「相手キーパーも手負いになった。PK戦になれば、こちらのものだ。引き分けPKに持ち込めば勝利は俺たちのものだ」とのこと。
なぜなら、ミューラーはPK戦で一度も負けたことがないからだそうです。
しかし、これは負けフラグではないかと思いました。
1点を取りに行くドイツに対し、日本は守りに入らず、もう1点取って突き放す心づもりで挑みます。
そんな中、翼が「日向、新田、まだ走れる脚は残っているよな」
「最後のもうひと踏ん張りいけるよな、三杉淳」
と、なぜか呼び捨てで語りかけます。

日本からのリスタート。
翼がまずはドリブルでしかけます。
そこに向かうはシュナイダー。
しかし、ここは岬へバックパス。
岬に対し、ゲーテとシェスターがプレスをかけにいきますが、岬もバックパス。
「相手の奇襲にはこっちも奇襲だ!」と語る翼。
日本は自陣でパス回し。
いわゆる時間稼ぎの「トリカゴ」ではないかと実況が語るようなプレイを行います。
「何が奇襲には奇襲だ!」とタイガーボランをはじめ、ドイツイレブンがボールを取るため、前掛かりになります。
相変わらず、何語で話しているかわかりません。
プレスをかけたドイツイレブン。
早田をライン際まで追い詰め、最後はCB三杉の元にボールが渡ります。
ここにプレスをかけに来たのが、マーガスとゲーテ。
「ここが最後のひと踏ん張りだ」と三杉。
華麗なテクニックでこのふたりをかわします。
そして、前線を走る日向と新田へフライングドライブパス。
「あとは頼むぞ、日向、新田」と胸を押さえながら、三杉は心の声で叫びます。
一方、「しまった!」と大口を開けているシュナイダー。
かつて、ジュニアユース時代、イタリアからカウンターを食らった日本を見て、「まだまだ甘いな」と話していたシュナイダーはもはやいません。
ボールは日向へと渡りました。
新田もフォローに入っています。
そして翼はもう1点と語っています。
ここで、今月はおしまいでした。

私的感想

ずいぶんと長い試合となっていますが、今月は結構面白かったように思いました(ちなみに過去記事を読み返していたら、2018年1月4日から、このドイツ戦は始まっています。もう2年半以上続いているわけですね)。
今回、シュナイダーが最後方から攻めて、反動蹴速迅砲を放つなんて、完全に意表を突かれました。
キーパーが森崎なのだから、普通にファイヤーでミドルシュートを撃っても決まると思うのですが、それでは面白くないですからね。
その森崎も負傷ですか。
もしかしたら、スペイン戦は足をケガしている若島津に代わって、森崎スタメンもあるかと思ったのですが、どうやらそれはなさそうです。
しかし、ミューラーのセリフから、PK戦の可能性も出て来ました。
個人的にはシュタイン対森崎の夢のPK対決を予想してはいたのですが、ミューラー対森崎のPK対決になって、ミューラーが負けたらさすがに嫌だな……と。
とはいえ、前線で日向にボールが渡り、翼が点を取ると気合を入れている以上、通常なら点が入りそうな勢いです。
次回、どういう流れでミューラーが対応するのかが気になります。
それにしても、カルツは作者のお気に入りキャラなのか、大出世しましたね。
ワールドユースでも、もっと活躍が見たかったです。
最後になりましたが、2020年7月28日は高橋陽一先生の60回目の誕生日でした。
還暦おめでとうございます。
これからも読者を驚かせる漫画を読ませてください!

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