前回、バルセロナのチームメイト4人に囲まれた翼。
「でも、今は敵だ……」と覚悟を決めます。
対する4人は囲ったまではよかったものの「誰が行くか」「2人がかりで行くか」などと迷っている様子。
ここで回想シーンが入ります。
ちょうど1年前に翼はブラジルのサンパウロからバルセロナに移籍。
(2000年のこと?)
練習初日からリバウールに挑んだり、ベテランDFらに勝負をしかけたりと存在感を示した。
パジョル、チャービ、イエニスタとスペイン代表の控えGKバルテスも含めた4人はバルセロナの下部組織(カンテラ)上がり。
彼らは翼から大きな刺激を受けたと思い出します。
一時、翼はリバウールとのポジション争いに敗れ、バルサBに落とされたものの、驚異的な活躍でトップチームに復帰。
クラシコでの大活躍で一躍バルセロナのヒーローになりました(個人的には面白くない試合でした)。
トップチームにいたものの控え扱いだった4人はあっという間に翼に抜かれてしまったことになります。
カンテラ育ちでバルサのサッカーに慣れていたはずの自分たちが新入りに抜かれてしまうという屈辱。
その屈辱をバネに自分たちは頑張ってきたと。
そして、シーズン後半には出番が増えて、オリンピック代表にも選ばれた……
この回想は終わってみれば、いつもの翼を持ち上げる内容でした。
「この翼との直接対決は俺たちが翼に追いつくチャンスだ」と気合の入る3人。
その割に3人がかりというのはどうかという気もしますが、燃えてはいます。
一方、OA枠のグランディオスは「3人が翼の体勢を崩してくれれば、必ず俺が仕留めてやる」と気合を入れています。
しかし「先手必勝だ!」と先に仕掛けたのは翼。
しかも、ボス的存在のグランディオスに向かって行きます。
「いきなり俺に向かって来るとは想定外だぞ」とあせるグランディオス。
バルサの心臓とも言える世界最高峰の守備的MFがこれでいいんでしょうか?
「くそっ、先手を取られた!」とは、バルサ3人衆。
これもどうなのかと思いますが……
「いいだろう、相手をしてやるぜ、こい若僧!」と叫ぶグランディオス。
ふたりは初対決……かな?
まずは左右の素早いフェイントでグランディオスを撹乱する翼。
重心をぐらつかせ、一気に抜く作戦だったようですが、グランディオスもバランスを崩しかけながらも懸命に脚を出し、突破を止めます。
激突の反動でボールは上空に。
体勢を崩していたので倒れるグランディオスに対し、翼は強い足腰で持ちこたえます。
まるでグランディオスの足腰が弱いかのような表現です。
上空に舞ったボールをジャンプして取りに行く翼に対し、チャービとイエニスタが反応。
3人がボレーキックのような体勢でぶつかりあいます。
さすがの翼も空中でバランスを崩しますが、かかとでボールを引っ掛け、前方に一回転。
「なんという反応だ!」とミカエルもびっくり。
ディアスあたりも同じようなプレイをしていたように思うのですが……すごさの概念がインフレしすぎて、もはや驚くポイントがわかりません。
フィールドに倒れこんだ2人に対し、見事着地した翼はボールに一直線。
キープしますが、そこにパジョルの豪快なスライディングタックル。
「しかし、これも義経ならぬ『翼の八艘跳び』、華麗なる連続ジャンプでパジョルのタックルもかわしたー!」と実況。
先生は大河ドラマを見ながら、この原稿を描いていたのでしょうか?
結局、バルセロナのチームメイトをたったひとりで全員抜き去った翼。
グランディオスさえも、かませ犬にされてしまいました。
翼はジャンプした体勢で前線にパス。
そこには新田が走り込んでいました。
「翼はこの新田の動きさえも把握していたのか!」と驚くスペイン選手(すみません、名前がわかりませんでした……)。
「ここで決める! 隼ジャンピングボレーシュートだ!」と笑顔の新田ですが、グランディオスとポジションチェンジしてCBに入っていたミカエルに阻止されます。
あのミューラーからも点が取れる存在になった新田ですが、まだまだ作者は甘くありません。
なお、ミカエルの戻りはかなり早かったようです。
新田と同じように100mを11秒台で走れるのでしょうか?
新田は倒されたものの、まだ体勢を整え切れていないミカエルの元に日向が走り込んで来ました。
脚の速さはやはり新田にはかなわないようです。
しかし、スピードを緩めず最速ダッシュからの「猛虎タックル」でミカエルに襲いかかります。
ゲームでは「タイガータックル」ですが、漫画では「猛虎タックル」であるようです。
日向のタックルに対し、ミカエルはボールを持ったままバク転。
今度はミカエルの「八艘跳び」とのことです。
前転でかわした翼に対し、ミカエルはバク転。
「場所は離れていてもふたりの見せる技は互角だ」とエスパダスやディアスが感心しています。
ディアスもバク転を散々していたように思うのですが……
ボールを持ったまま綺麗に着地したミカエル。
「これはまさに神技です」とまで称賛されています。
すぐさま振り向き、一瞬ドリブルの体勢に。
それを見たピエールとクライフォートの2人が「まさかあそこからひとりでゴールを目指すのか!」と驚いています。
しかし、この漫画ではそんなシーンが多々あったように思いますが……
ドリブルに行く体勢を見せたミカエルですが、チームのために体力温存だったと思い出し、パスを選択。
前線に向けて強烈なロングパスを放ち、これが見事にFW、F・トーレスにつながります。
4人抜いてゴールに迫った翼のプレイは一体……
F・トーレスはすばやく振り向き、ミドルシュート。
意表を突かれた日本守備陣はフォローに行けてませんでしたが、ここはGK若島津が反応。
左手一本で防ぎます。
「今度こそ決められたと思ったのに……」と悔しがるF・トーレス。
そういえば、予選でミカエルがわざとポストに跳ね返らせたボールを決めた以外に点を取るシーンってなかったような……
スペインのコーナーキックというところで、今月はおしまい。
次回、また試合に動きがあるそうですが、どうなるのでしょうね……
3話を通じての個人的感想
前半30分をすぎたくらいで、今のところ2対1。
もっと激しい点の取り合いも考えられましたが、思ったより落ち着いている感じですね。
日本対ドイツ戦がサッカーとは思えないスコアになりましたから、少し反省があったのでしょうか?
とはいえ、ドイツ戦も前半は若林の活躍でロースコアでしたが。
セグウェイドリブルとかフィールドゴマとか、必ず翼がパクるだろうなとは思っていましたが、思ったより早い時点でしたね。
それこそ、後半の土壇場で見られるプレイかなとも思ったのですが。
神技と呼ばれる個人技の応酬は評価が分かれるところですが、強烈なシュートの撃ち合いでGKが壊れるよりはマシかなと。
翼と岬のハイスピードなんちゃらでGK一歩も動けず……という展開は見たくありませんでした。
グランディオスが「この試合は最後までもつれる」と言っていることから、当然いつものような激戦になるのでしょう。
神童ミカエルですが、スタミナは決して無尽蔵ではなかったような設定ができましたね。
このあたりどういうふうに描かれるか注目したいと思います。
なお、次のキャプテン翼マガジンは2ヶ月後ではなく、3ヶ月後の11月上旬に発売となるそうです。
カタールW杯開幕に合わせたということらしいです。
偶数月に発売される雑誌ですから、そのあと1ヶ月後に発売してほしいところですが、その次も3ヶ月後となって調整されるのでしょうね。
まあ、気長に待ちましょう。
キャプテン翼マガジンですが、どこの書店も入荷数が少ないようなので、確実に手に入れるためには定期購読をおすすめします。
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