タイトルに「!」マークがふたつ付くことが多いですね。
それはさておき、スペインボールから試合再開です。
息が上がりながらもハイプレスをかけまくる新田と葵。
「まだまだいける!」と走り回るふたりに対し、スペインはボールを下げるしかありません。
苦し紛れにGKカリューシャスが前線へロングキック。
これは日本として望む形ではあるのですが、たまたま中盤まで下がっていたFWのF・トーレスが高い打点のヘディングでボールをつなぎ、ミカエルに渡ります。
「たまにはこんなロングパスもありだな」とカリューシャス。
F・トーレスに競り負けた選手が松山なのか井沢なのか、私には判別できませんでした。
ボールを持つミカエルに対し、翼が向かいます。
ここでまた変態技の応酬かと思われましたが、ミカエルは横に走るラファエルにパス。
「さあ、みんな、今度はスペインのコンビネーションを見せてやろうじゃないか!」とミカエルが叫びます。
ラファエル→チャービ→イエニスタとつながり、イエニスタからチャービへとワンツー。
さらにミカエル、ラファエルにとつながる高速パスに日本の中盤は混乱します。
チャービとイエニスタはバルセロナのコンビ、ミカエルとラファエルはヌマンシアのコンビということで、こちらも黄金コンビということになるのでしょうか。
チャービがバイタルエリアにまで侵入しますが、ここで一旦ミカエルにパス。
ここでミカエルはフィールドゴマを選択。
「フィールドゴマからのタイムボムはさっき翼に完璧に破られたじゃないか」
「せっかくリズムよく日本ゴールに迫ったのに、なぜ今、一旦動きの止まるこの技を……」
と、読者の声を代弁するかのようなセリフをグランディオスとブルーノのふたりが吐きます。
「コンビネーションで取られた点はコンビネーションで取り戻す!」
ミカエルにはそのような意地と思惑があったようです。
「タイムボム大遠投だー!」と叫び、目前にいる翼ではなく、少し後方にいる石崎の方に蹴り出します。
ドイツ戦の際、「日本の弱点」とさえ言われた石崎ですが、今回も狙われたのでしょうか?
「えっ、まさかタイムボムが俺のところに……!?」と混乱する石崎。
身の程をよく知る彼は、まさか自分にそんな大技を使ってくると思っていなかったのでしょう。
その予想は当たります。
石崎に向かうかと思われたタイムボムは直前でバウンド。
回転がかかっているため、石崎をかわす形で跳ね、裏に走ってきたライールへの絶好のスルーパスとなります(普通に蹴ったほうが早かったんじゃないかという野暮なツッコミはやめましょう)。
ミカエルの「タイムボムスルーパスだ!」ということです。
オフサイドにもならず、ライールは若島津と1対1。
たまらずに飛び出す若島津。
しかし、ライールは冷静。
シュートではなく、横パスへと切り替え。
そこにはもうひとりのFW、中盤にいたはずのF・トーレスが走り込んでいます。
「決まった!」という声が観客席から上がるほどで、見守る世界中のプレイヤーたちが口をポカンとあけている絵まで添えられています。
あとは無人のゴールにボールが流しこまれるだけでした。
ところが、日本DF陣でひとりだけ反応している男がいました!
誰であろう井沢です!
いつもはゴールを狙う技であるダイビングヘッドでこれを阻止。
いわゆる5mダイビングヘッドというやつでしょうか。
ボールはゴールラインを割ります。
「間に合った!」と井沢は笑顔です。
ここで井沢を選んだ先生に拍手を送りたいです。
これまで、こういうシーンはたいてい葵あたりの役でした。
意地悪な見方をすれば、相手がミカエルではなく、ライールやF・トーレスだったからあまり出番のなかった井沢に見せ場を用意したのかもしれませんが、それでも井沢の存在を思い出していただけただけでうれしいです。
敵味方双方から称賛される井沢。
「俺もそこそこ足が早いからな」といつの間にか早田に続き、俊足設定が井沢にも付きました。
しかも、「気を抜くな、まだ相手のコーナーキックだ。集中して守り抜こうぜ!」と活まで入れます。
スペインのコーナーキック。
蹴るのはミカエルです。
高いクロスがゴール前に上がり、パジョルが強烈なヘッドを放ちますが、競り合った次藤がこれを防ぎます。
このときの次藤ですが、やけに小顔で12等身くらいの素晴らしいプロポーションです。
次藤にも見せ場あり。
いい展開です。
観客席から見る井川と中沢が「俺たちのかわりに入っているふたりはしっかりやってくれているな」と上から目線で称賛しています。
その後ろには高杉が笑顔で描かれていますが、彼もこの漫画が始まったころなら代表レギュラーになりそうな勢いだったのですがねえ……
再びスペインボールのコーナーキック。
今度は逆サイドからでラファエルが蹴ります。
ラファエルはショートコーナーを選択。
ボールを受けたミカエルは再びフィールドゴマを敢行し、そこから再びタイムボムの大遠投。
これに反応したのが、12等身くらいある次藤。
「まかせろタイ」と余裕の表情ですが、連続の見せ場となりません。
鋭い回転のかかっていたボールは次藤の頭に当たり、不規則な軌道となり、オウンゴールかという動きを見せます。
しかし、このボールは冷静な判断をしていた若島津がジャンプしてダイレクトキャッチ。
作者は若島津にも見せ場を用意していました。
次藤はワールドユース編以来のオウンゴールとならず、命拾いです。
ミカエルはというと「仕方がない。コンビネーションゴールはあきらめ自分の力で決めるしかないか……」と路線転換を示唆する心理描写。
仲間を信頼しないプレイはこの漫画では良くないフラグですが……
ここで、場面はかわりセビージャの地へ。
セビージャ中央病院の病室ではひとりの患者と医者が試合を観戦しており、医者が「日本って国はいつの間にこんなにサッカーが強くなったんだ」とぼやきます。
それに対し患者(女性?)は「私はどっちが勝とうが興味はないけどね」と冷淡なセリフ。
「ただ、私の人生の終わり間際に、こうして私の甥っ子の姿をテレビで観れるとはホント、思ってもみなかったよ……ミカエル」と意味深なセリフを続けます。
ミカエルの親族ということになるのですかねえ……
前号の発売からずいぶん経っているのですっかり忘れていましたが、新聞記者のガンビーノさんがミカエルの身寄りを探しているのでしたか。
となると、試合後に感動の再会となりそうですが、はてさて……
第6話はここでおしまいでした。
2話を通じての個人的感想
井沢、次藤といった面々に見せ場があったのは個人的にうれしかったです。
ブルーノやグランディオスも一応存在感を示しました。
彼らの見せ場が今回限りではないことを祈りたいです。
フィールドゴマやタイムボムは不要な気もしましたが、許容範囲だったかと。
一応、サッカーの試合をしている感じでもありましたし。
次回予告で「ピンチのあとにチャンスあり」と書かれていましたが、日向の得点シーンがあるのでしょうか?
4点目が入るとなると、またドイツ戦に続いてハイスコアでの決着になり、若島津やカリューシャスの権威がさらに落ちてしまいますが……
今のところ、ミカエルのシュートに若島津が吹っ飛ばされて大ケガなんて流れになっていないことには安堵しています。
そういえば、タイムボムは鋭い回転がかかっているわけで、それを次藤は頭でクリアしたわけですが大丈夫なんですかね?
同じような回転をかけている破壊神レヴィンのシュートとどう違う原理なのでしょうか?
まあ、野暮なツッコミをたくさん入れましたが、このあとどうなるのかという予想をしながら読むのは楽しいです。
次号は1月発売ということなので気長に待ちましょう。
キャプテン翼マガジンはどこの書店やコンビニも入荷数が少ないようなので、確実に手に入れるためには定期購読をおすすめします。
書店に並ぶより、2日ほど届くのが遅れることもありますが確実に手に入ります。
定期購読者だけの特別なグッズ(各キャラのサインなど)がもらえたりもしますよ。
以下のリンクから申し込んでください。
コメント