今月のキャプテン翼12/2 第130話「再会」(ネタバレあり)

キャプテン翼ライジングサン
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マドリッドオリンピック男子サッカー準決勝、日本対スペインの一戦。
決戦の舞台はサンチャゴ・ベルベナウ。
試合開始まであと1時間ということです。
ピッチに両チームの選手たちが現れ、ウォーミングアップに入ります。
日本代表は赤いシャツを着ています。
アウエイ用ユニホームでしょうか?
先頭を歩く、翼とミカエルが言葉を交わします。
「ツバサくん」
「ミカエル」
なぜか、翼の方はミカエルを呼び捨てです。
「やっと君と闘える日が来たよ」とミカエル。
翼は以前出会った日を思い出します。
クラシコ(バルサ対マドリッドの試合)の翌日、早朝ランニングをしていたふたりはカタルーニャ美術館の前で出会っていました。
一緒に走って、翼は呼吸が乱れていたのに、ミカエルはケロリとしていた場面です。
しかし、ミカエルはその後クラシコ2戦をスタンドから見ていたと話します。
また、自分がサッカーへの道に戻って来たのは、翼とナトゥレーザの熱い闘いを見たからだと話します。
ガンビーノさんの手記を読んだという翼。
自分も小さい頃ひとりでサッカーを続けていたことがあると告白します。
メモリーズで描かれていた時代の話ですね。
だから、ミカエルの気持ちはなんとなくわかると翼は話します。
けれども、そのあと11人対11人でするサッカーはめちゃくちゃ楽しかったと話し、ミカエルも天使のような笑顔で同意します。
お互い全力を出し切れる悔いの残らない闘いをしようと固く握手を交わします。

翼はもうひとつ尋ねたいことがありました。
妻の早苗がモンセラート教会に行った際、リフティングのうまい神父から十字架をふたつもらったけれども、ミカエルのことではないかということでした。
「なんという偶然なんだ。あれは君の奥さんだったのか」と驚くミカエル。
一方で、「君の奥さんは双子の赤ちゃんを身ごもっていたよね?」と翼に問いかけます。
「どうしてそれを!?」と驚く翼に対し、「なんというか、僕には第六感みたいなものがあって、時々、見えるというか感じることがあるんだ」と答えるミカエル。
「あのとき女性の後ろに2位の天使が見えたので、双子を身ごもっていると思ったから、お守りとして2つの十字架を渡した」ということです。
日本では神様を数えるとき「柱」という単位を使いますが、天使の場合は「位」を使うようです。
翼は、妻は双子を身ごもっていて、決勝戦の日が出産予定日だと伝えます。
「健康な赤ちゃんが生まれるといいね」と祝福するミカエル。
「ありがとう」と答える翼。
なごやかなムードです。
そんなふたりに対して、「いつまでしゃべってんだ、早くウォーミングアップを始めようぜ」とチームメイトたちから声がかかります。
ふたりはチームメイトの元に向かいます。
すると、スタンド最前列から「ミカエルーっ!」「今日もバモス(がんばれ)ミカエルーっ!」というひときわ大きな声援が飛びます。
声の主はサウールでした。
隣には寄り添う女性がいます。
フィアンセのセリーナだそうです。
エールを交換し合うミカエルとサウール。
ついでにラファエルにもサウールは声援を送ります。
ガンビーノ氏の手記を読んでいた観客たちが、サウールの存在に気づき、彼にも声援を送ります。
「ブラインドサッカーもがんばってくれ!」「感動したよ!」という具合です。
「僕たちのブラインドサッカーも応援してください!」と明るく答えるサウールでした。
観客席からは「サウール!」というコールも起こりました。

場面は手記の内容へ変わります。
「第5章 再会」とのことです。
体育館でサウールと再会したラファエルは、彼らの練習が終わるまで待っていたようです。
サウールにはセリーナが寄り添っています。
ブラインドサッカーのレベルの高さを称賛するラファエル。
同時に「すごく懐かしかった」とも口にします。
サウールのプレイスタイルは目が見えていた頃と同じようにしつこいマークを得意とするものだったようです。
セリーナを紹介するサウール。
パラリンピックのあとには結婚する予定だそうです。
この漫画にまた新たなカップルが生まれましたね。
話し合いを続けるラファエルとサウール。
サウールはあの事故から現在までのことを淡々と話します。
・失明したときパニックになった。
・両親は自分以上にショックを受けていた。
・一時は自暴自棄になって自殺も考えた。
・それでも時が経つにつれ、すべてを受け入れる覚悟ができた。
・母方の故郷ソリアに引っ越し、祖父母にも助けてもらった。
・ソリアの盲学校で日常生活の訓練をうけた。
・ブラインドサッカーに出会った。
・失明をした結果、セリーナと出会えた(お手伝いしましょうか?と声をかけられたとのこと)。
・ブラインドサッカーが上達した結果、パラリンピックの代表になれた。
・今はパラリンピックでメダルを獲るという大きな夢を抱いて生きている。
……とのことでした。
思わず涙するラファエルですが、サウールの方は「普通のサッカーだったら僕なんか代表になれっこないよ」とおどけていました。

ふたりの話題は自然とミカエルの話となります。
「彼は今も元気にしているのかい?」と無邪気に問うサウールですが、ラファエルはミカエルの現状を話します。
「サウールの人生を狂わしてしまった以上、サウールの許しがないかぎり、もうサッカーはできない」という言葉を聞き、サウールは衝撃を受けます。
「あの事故は、自分や自分の家族だけでなく、ミカエルも苦しめていたのか」と言葉を失います。
ラファエルは「ミカエルのことを許してやってくれないか?」と問いかけます。
「許すもなにも、今はわかるあれは事故だったんだ。僕の失明はミカエルのせいなんかじゃないよ」とサウール。
「じゃあ、ミカエルがもう一度サッカーをやることを許してくれるのかい?」とラファエル。
「当たり前じゃないか! あれほどの才能を持った彼がサッカーをやめるだなんてそんなもったいないことはないよ」とサウールは笑顔で返します。
さらには「僕はもう一度、彼のサッカーを見たいよ」と語り、「と言っても僕にはみえないんだけどね」とおどけたあと、「でも、感じたいミカエルのサッカーを僕は感じたい」と熱弁をふるいます。
「そのことをミカエル本人に伝えてくれるかい?」と尋ねるラファエルに対し、「ああ、もちろん」と快諾するサウール。
すぐさま、ラファエルはミカエルに電話を入れます。

「やあ、ラファエル久しぶりだね。オリンピック代表にも選ばれておめでとう」と電話に答えるミカエル。
ちなみにふたりはスマホで話しています。
今更ながら、一体、何年の設定なんでしょうね?
「驚かないで聞いてほしいのだけど、今、僕の隣にサウールがいるんだ」と話すラファエル。
驚かないでと言われても驚いてしまうミカエル。
ラファエルは電話をサウールにかわります。
「久しぶりミカエル。モンセラートサッカー場でよく君と闘ったサウールだ」と淡々と話すサウール。
ミカエルの方は驚きのあまり、言葉がうまく出ません。
それでも、「とにかく僕はずっと君にひとこと謝りたかったんだ」と言葉を振り絞ります。
「わかってないなミカエル。今更そんなことをしてほしくて僕が電話していると思っているのかい?」と対照的にサウールは余裕の口ぶりです。
「僕がこの電話で伝えたいのはたったひとつだけ。僕は君のサッカーがもう一度見たいよ!」とも伝えます。
そのひとことにミカエルの瞳から滂沱の涙が。
サウールはそのあとも電話で問いかけますが、ミカエルは涙があふれて言葉が出ません。
ミカエル曰く「僕はこれまで一度も出したことのないくらいの大きな声で、叫び、泣いた」とのことでした。
山に向かってミカエルが号泣するところで、この話は終わりました。
ミカエルはついに救われたようです。

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