ボールをキープしたスペインは得意のショートパスをつなぐ戦法「ティキタカ」で日本陣内に迫ります。
日本は新田と葵が全速力で追いかけ、プレスをかけにいきます。
激しいプレスに対し、珍しくスペインがパスミス。
ボールはタッチラインを割ります。
報道陣から「これが吉良監督が取った作戦か!」と驚きの声。
日向をワントップにし、葵と岬のポジションを変え、新田も中盤に下げる。
走力のある新田と葵にはとことん中盤でボールを追わせる……
そういえば、ハーフタイムでそんな戦術を立てていましたね。
「でも、そんなことをしたらふたりの体力は最後までもちませんよ」と、ごもっともな声も。
事実、葵と新田はすでに息を切らせています。
しかしながら、報道陣も気づいています。
「そのときには選手交代」
「ふたりが走り回れば、他のメンバーの体力温存もできる」
「なるほど」
という、こちらもごもっともな声です。
ゴール前では若島津が井沢と次藤に声をかけます。
「ふたりのプレスが続いているうちはディフェンスラインをもう少し上げ、中盤をコンパクトにしよう」
「そうすれば、相手のパスコースはもっと狭くなる」
「でもそんなことをしたら、おまえとディフェンスラインの間には大きなスペースが……」
「そこを狙われたら……」
とは、次藤と井沢の声。
「大丈夫だ! そのときには俺が飛び出す」
「守備範囲の広さこそキーパーとしての俺の最大の武器なんだ!」
と力説する若島津。
まさかこの漫画でこのような戦術論を聞くことができるとは……
ディフェンスラインを3m上げることにした日本チーム。
スペインの監督も戦術を変えてきたことに驚いています。
ベンチでは「さすがワシの教え子だ」と吉良監督がこの判断を絶賛。
「ワシのサッカーはあくまで攻めのサッカー
「この後半も攻める! そして日本が後半も先手を取るぞ!」と吼えます。
新田のスローイン。
日向へボールを渡そうとしますが、これをパジョルがカット。
「こいつ巨漢のくせに足も速え、走れる次藤ってとこか」とは日向の心の声。
あれ、次藤って、ワールドユース編で特訓して、走れる身体になっていませんでしたっけ?
ボールは再びスペインへ。
新田と葵がまたプレスをかけにいきます。
ふたりの体力がいつまでもつかわからないと見た吉良監督は浦辺、タケシ、滝、反町(?)らにアップを命じます。
脇役陣にもついに出番が来るのでしょうか?
一方、同じくアップに入ろうとした三杉に対しては「君はまだいい」と声をかけます。
「もし、君をこの試合で使うとすれば、それは試合最終盤にあると思うから」とのこと。
これはジュニアユース時代のアルゼンチン戦のような三杉の見せ場があるのでしょうか?
スペインの選手たちは葵と新田に手を焼いていました。
「それでもつなぐのが俺たちのサッカーだ」とショートパスに入ろうとしますが、ひとり冷静な男がいました。
言うまでもなくミカエルです。
「相手のディフェンスラインの後ろが大きくあいている」
「だから、今はショートパスをつなぐ必要は……」
「ない!!」
と叫んで前線へのロングパス。
そのボールに反応するのはFWトーレス。
「このパスを待っていたぜ」とのこと。
単独で龍が見えるというミカエルのシュートを撃ったほうが良いのでは……などと考えるのは野暮でしょうか。
一方でこのパスに若島津もいちはやく反応しています。
際どいタイミングです。
「ここで決められたら自らディフェンスラインを上げた俺の赤っ恥」
「目的物を最速、最短距離で蹴りにいく、これが若堂流空手……」
「真波蹴りだァ~っ」
と、メモリーズで披露された技がここで炸裂。
なんという後付設定かなどと思ってしまいましたが、ボールはクリアされます。
一方、ベンチでは、「この出足の速さはSGGK若林より上かも」
と、浦辺、タケシ、反町(?)の三人が口にすると、若林が「なぬ」と反応。
「おまえらは早くアップに行け!」
「ハーイ」
という、ほのぼのとした光景がありました。
クリアされたボールは右に大きくカーブしていました。
そこには高い位置でポジションを取っていた石崎が。
ボランチの位置では松山が岬に声をかけます。
「チャンスのときは上がっていってもいいぞ」
「そのときは俺がワンボランチで対応するから」とのこと。
カッコいいセリフですが、若島津同様、あとでミカエルの被害に合わないことを祈るばかりです。
前線へ上がる岬。
石崎、翼、岬とでアイコンタクト。
「前半、スペインは体力温存をしたようだが、こっちだって温存したものがあるんだ」と石崎。
翼がミカエルから大きく離れていき、上がってきた岬と合流します。
そうです、あの「ハイスピード・トルネード・スカイアルファ」が、この試合まだ披露されていませんでした。
石崎は中央にいる翼と岬にハイボールのクロス。
ミカエルが「しまった!」と冷や汗をかいています。
ジャンプする翼と岬。
「撃たれたら間違いなく決められてしまう」とミカエル。
カリューシャスへの信頼はないようです。
ミューラーさえ一歩も動けないシュートという設定ですからねえ……
回転しながらジャンプするシュートだけに時間がかかるわけですが、それでも間に合わないと考えるミカエル。
しかし、「いや、まだ間に合う」とかかる声が。
盟友ラファエルでした。
「ボクの足の裏をジャンプ台に使え!!」と叫び、バク宙のような体勢に。
そこにミカエルが両脚を乗せ、空中でスカイラブの形に。
立花兄弟たちが「あいつら俺たちの技をパクリやがった!」と叫んでいます。
シュート体勢に入る翼と岬に向かうミカエル。
このままだと激突する勢いですが、どうなるのか?
それは次回のお楽しみとなりました。
2話通じての個人的感想
ハイスピードなんちゃらは単独でも撃てるようになったはずですが、そこはミカエルに悟られないようにするための戦術ということですかね。
GKが若島津ということで、点の取り合いになるかと思ったこの試合ですが、今のところは平穏です。
むしろ若島津には見せ場がありました。
邪推すると、ここが最後の見せ場かも……という感じもしなくはありませんが、まだまだ後半戦序盤だけにどうなることか。
新田と葵はどこかで交代ですかね。
となると、出番のなかったサブメンバーたちにも出番がありそうです。
交代メンバーはスピードのありそうな佐野やタケシあたりが有力な気もしますが、守備的FWという反町の設定を作者が覚えていれば、大穴で反町もあるかも。
この大会、延長になれば交代枠が増える設定でしたっけ?
三杉がどこで登場するのか個人的には期待しています。
後付の設定も多いように思いましたが、漫画としては先が読めず面白い流れかなと思います。
強烈なシュートの撃ち合いによる展開だけは避けてほしかったので、そこは良かったなと。
(まだまだどうなるかわかりませんが……)
次号は7月発売であるようです。
しばらく、楽しみにして待ちましょう。
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