グランディオス、ブルーノのふたりを相手にまるで小馬鹿にしたようにセグウェイドリブルを始めた翼。
しかも、ミカエルのセグウェイドリブルは縦方向の動きだけでしたが、翼のはそれを進化させた横移動もするドリブルだとのこと。
見ているミカエルが冷や汗をかいていました。
……ミカエルも横移動していませんでしたっけ?
この技の狙いは、翼から見て、グランディオスとブルーノの位置を等間隔にすることでした。
これにより、ふたりの間を突破する道筋が作りたかったとのこと。
ボールから降りた翼はすかさずふたりの間へ直進ドリブル。
場所はペナルティエリア直前だったらしく、エリア内に侵入しようとする翼をふたりが挟み込む形になります。
猛スピードで侵入する翼。
しかし、世界最高レベルの守備力を誇るグランディオスとブルーノはこれをスライディングで阻止します。
「ナイス!」と叫ぶスペインイレブン。
それに対し、「翼が止められた!」と驚く、石崎、次藤、井沢。
「備えろ、スペインの逆カウンターがあるぞ!」と叫ぶ若島津。
しかし、このブロックは、翼には想定内の出来事でした。
これだけ手の込んだことをした翼ですが、そもそもの狙いはふたりを相手ゴール前に自分に引き付けることにありました。
やや苦しい体勢ながらも、左足で斜め後ろに走り込んで来た岬にバックパス。
「おおっ、さすがは翼!」と松山、井沢、次藤、早田が絶賛。
「翼くんは最初からこの展開を狙っていたのか……」と再び冷や汗をかくミカエル。
普通にドリブルをして、岬にバックパスをしたほうが早かったんじゃないか……などとツッコむのは野暮でしょう。
ボールをキープした岬に対し、誰かが「ミドルシュートを狙え!」と指示。
「たとえ、ゴールマウスを外しても、新田と葵が交代できる!」と、岬の技術を疑う失礼な意見。
声の主は描かれていないので不明です。
それでもシュート体勢に入った岬。
しかし、スペインのDFはグランディオスとブルーノだけではありません。
私はすっかり存在を忘れていましたが、SBのデル・オレノが身体を投げ出し、ブロック体勢。
ですが、冷静な岬はシュートを中断し、ジャンプでこれをかわそうとします。
「突破はさせねえ! ここも止めてやる!」と強気のセリフ。
正直メインキャラでもないデル・オレノですが、倒れ込みながらも必死で左脚を伸ばし、しぶといディフェンスで見せ場を作ります。
とはいえ、やはりモブキャラ。
岬の引き立て役にしかなりませんでした。
岬はジャンプしながらボールを足で上にタップ、そのまま空中姿勢でヘディングパス。
ボールの行き先はもちろん翼。
世界最高レベルの守備力を誇るグランディオス、ブルーノがまだ倒れているというのに、翼はすでにオーバーヘッドキックの体勢。
これぞまさに日本が誇る黄金コンビ。
エスパダス、ピエール、クライフォート、ディアス、パスカル、ブラジルの3人たちも大きく口を開けて見ています。
しかし、しかし、もうひとりスペインにはDFが残っていました。
日向ともつれていたはずのパジョルが「巨漢なのに俊足」という設定を活かして、ここまで戻っています。
当然シュートブロックの体勢。
オーバーヘッドキックの体勢でボールに触れた翼ですが、キックミスなのかシュートは真横に……
オーバーヘッドキックは翼の代名詞的な技。
ミスなわけがないと思いつつも、この話はここでおしまいでした。
さて、このあとどうなるのでしょうか?
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