日向と若島津の体育の授業におけるサッカー対決から一週間が経ちました。
タケシから1勝1敗と言われ、納得がいかない日向少年は翌週の合同体育の授業で決着をつけてやると意気込んでいます。
「今度こそギッタンギッタンにやっつけてやる!」
などと、ジ◯イアンのようなことを言っています。
しかし、日向の願いむなしく、次の授業の種目はキックベース。
体育教師が「これなら接触プレイが少なくて、おまえが保健室に運び込まれることもないだろ」と笑顔で語ります。
教師としては無難な対応ではないでしょうか。
それでも日向は全打席ホームランという離れ技を披露。
抜群のキック力を見せます。
「やっぱり日向くん、すごーい」
「かっこいいーっ!」
と苦虫を噛み潰したような表情の教師を後目に女子生徒たちが黄色い悲鳴を上げています。
無印版ではあまり女の子からキャーキャー言われていた印象のない日向ですが、実は人気だったようです。
一方の若島津は負けじと豪快なキックを見せ、ホームランを連発しますが、1打席だけセンターフライの凡退。
「ボールを蹴るのはやつの方が慣れているということか、まあ仕方ねえ」と悔しいながらも一旦負けを認めます。
翌日、タケシが日向に対して「昨日は日向さんの勝ちでしたね」と話しかけます。
また授業中によそ見をしていたタケシくんでした。
「キックベースで勝ったって別にうれしくないよ」と日向。
「でも、負けるよりは気分いいでしょう?」とタケシ。
「そりゃな」と認めたものの、なんだかもやもやが晴れないという日向。
サッカーの授業がしばらくないのも不満の様子です。
日向はタケシに若島津の空手道場に案内しろと提案。
明和FCの練習はというと、今朝、吉良監督に午後からの練習には遅れると伝えておいたということです。
「午後からの練習」というわけで、すでに朝の時点でひとり練習をしていたのでした。
「日向さんは努力の人でもあるんだ」というのはジュニアユース時代のタケシのセリフですが、このようなことを指していたのでしょう。
少し回想シーン。
明和FCにおける朝練の場面です。
午後の練習に遅れると聞いた吉良監督は日向の家計が苦しいのかと心配します。
「少しなら用立てることもできるぞ」とのこと。
吉良監督、実はお金を結構持っていたのでしょうか?
対する日向はそうではなく「今日は道場破りに行ってきます」とにこやかな笑顔。
驚く吉良監督に対し「うまくいけば天才GKがうちに入団することになります」と煙に巻きます。
「じゃあ、俺は学校があるんで」と立ち去ります。
回想終わり。
道場破りと聞いて驚いたのはタケシも同じでした。
日向曰く、「今度はやつのフィールドで勝負してやろうと思ってな」とのこと。
「日向さんはたしかにケンカも強そうでだけど、相手は空手日本一ですよ」と説得するタケシ。
「空手の試合を挑むわけじゃない。そんなもんやったことないし」と語る日向。
日向が考えていたのは「蹴り対決」。
サッカーのキックと空手の蹴りのどちらが上かの勝負だということです。
「たのもう!」と大声で道場に乗り込んだ日向。
側にいるタケシは心配顔です。
「俺は明和小学校5年生日向小次郎。ここにいる若島津健と勝負したくてやってきた!」と、これまた大声で言い放ちます。
道場にいるメンバーたちは「えっ?」「な、なにィ!」と驚きの表情。
若島津も驚いています。
若島津父は「面白いやつがいると言っていたのはあの子か?」と息子に訪ねます。
うなずく若島津。
「空手日本一の若様と勝負だと?」
「正気かこいつ?」
と門下生たちが唖然としていますが、若島津兄と思われる人物は不敵な表情で見ています。
弟が「若様」と呼ばれているなら、この人はなんと呼ばれているのでしょう?
「悪いが、俺は素人相手に組手をすることは禁じられているんだ」と説明する若島津。
それに対し日向は「そうじゃねえよ、空手には瓦割りってものがあるだろ」と提案。
「どっちが多く割れるか、どっちの蹴りが強いか今日決着をつけようぜ!」とのこと。
父に確認する若島津。
「おもしろい。いいだろう」と門下生に用意してやれと指示する若島津父。
なかなか懐の深い人物です。
日向、若島津、各々の前に20枚ずつ積まれた瓦が用意されます。
もちろん、より多くの枚数を割った方の勝ちということになります。
日向は「もしこの勝負で俺が勝ったら、一年間明和FCに加わってもらう」と条件を示します。
門下生たちがざわめきますが、若島津兄はまた無言で不敵な表情。
実力のほどがよくわからない人物です。
「おまえ、それ本気で言ってるのか?」と常識的質問をする若島津。
日向はというと「おまえ間違いなくサッカーの才能もあるぜ」と回答。
「負けたら、土下座でもなんでもしてやる」とまで言い放ちます。
まさか数年後、若島津とともに北詰監督に土下座することになるなんてこのときは思ってもいなかったでしょう。
「わかった、受けて立とう」と納得した若島津。
「まずは俺からいかせてもらう」と瓦の前に立ちます。
なお、若島津のこれまでの最高記録は18枚だということです。
「キエエエエエ」とおなじみの怪鳥音を上げて、右脚を振り落としてかかと落とし。
記録は19枚でした。
自己ベスト更新のようです。
「19枚か、ということは全部割れば俺の勝ちだな」と相変わらず楽観的な日向。
「空手は素人で、サッカーにかかと落としはないだろ。同じ19枚ならおまえの勝ちでいいよ」と若島津。
「こりゃラッキーだ。もしかしておまえ体育でしたサッカー結構楽しかったのか?」とおどける日向。
「なにィ」と驚く若島津。
「今朝練習したサッカー流の瓦割りを見せてやるぜ」と日向は瓦のある位置から下がります。
日向のキックは助走をつけてのかかと落としでした。
助走から跳躍。
「すごいジャンプ力だ」と驚く門下生たち。
「くらえ、猛虎ジャンピングかかと落としだァ!」と強烈なキック。
この技には若島津父だけでなく、無表情だった若島津兄も驚いています。
「ナイスキックです、日向さん!」とは今まで大人しくしていたタケシ。
果たして何枚割れたのか……結果は次号となりました。
なお、欄外に「蹴りでケリをつけようじゃねえか!!」と寒いシャレが……
個人的感想
日向小次郎って登場したとき、もっと尖ったタイプのキャラクターだった記憶があります。
尖っているけど、実は家族思いの心優しい人物だと。
そのギャップが良かったのですが、このメモリーズではかなりお調子者なキャラとして描かれているように見えます。
5年まではお調子者だったのでしょうか?
女の子たちにもキャーキャー言われていますし。
食堂でぶつかった松山をぶん殴った人物と同一人物にはとても見えません。
このあと1年の間に何かあったのでしょうか?
あと、この頃から「猛虎」と呼ばれていたのですかね?
技の名前に「猛虎」としっかり付けていますし。
さらにいうと、タケシが「元々若島津さんはFWの選手だったけれど、日向さんというすごいFWがいたからGKになったんだ」という主旨のセリフをどこかで見た覚えがあるのですが、メモリーズでは初めから天才GKという扱いのようです。
私の記憶違いでしょうか?
次回予告では「ついにあの男が登場」と書かれていました。
岬がついに明和へとやってくるのでしょうか。
どういう登場の仕方をするか注目したいところです。
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